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2021.04.16
2023.07.02

【海老名市綾瀬市新築コラムver.268】法令上の制限「がけ条例」とは?

海老名市や綾瀬市で注文住宅を建てるために土地をお探しの方で、土地の物件情報の中に「がけ条例」という言葉を目にしたことはありませんか?

「がけ条例 建築時に擁壁工事費用が掛かかかります」や「高低差あり(がけ条例の規制に注意してください)」このような物件情報は見晴らしの良い高台にある土地で見かけることがあります。

がけ条例とは

がけ条例とは「がけ」のすぐ上や下に、人の住む建物を建てることを制限すし、地震や大雨等で住んでいる人が、がけ崩れに巻込まれて被害に合うのを防ぐために設けられた条例です。

条例の内容の詳細はそれぞれの地域で定められていて、違いがあります。

一般的に、2mまたは3mを超える高低差があり、30度を超える傾斜のある土地を「がけ」として、規制の対象にしています。

「がけ条例」の対象になる「がけ」とは?

がけ条例で規制の対象となる「がけ」は、地面が水平面に対して30度を超える傾斜度のある土地です。

また、規制の対象になるのは、「がけ」の高さ(垂直距離)が2mまたは3mを超える場合になります。

がけ条例の対象となるかどうかのポイントは2つです。わかりやすく図で見ていきましょう。

この図のように「高さが2mまたは3m以上」で「傾斜角が30度を超えている」場合に「がけ」と判断します。

そしてがけからの距離によって、がけの上の家と、がけの下の家、どちらも規制の対象となる場合があります。

がけ条例の内容

上の図のように「がけ」の上または下に注文住宅を建てる場合、がけから一定の距離を離して建築する必要があります。

がけの上の場合

がけの上の家の場合、家を建ててはいけないのは

「がけの一番したの端から水平距離が、がけの高さの2倍に相当する距離以内の位置」

がけの下の場合

がけの下の家の場合、家を建ててはいけないのは、

「がけの一番上の端から水平距離が、がけの高さの2倍に相当する距離以内の位置」

海老名市や綾瀬市で注文住宅を建てるために、購入を検討している土地がこれらの要件に当てはまる場合、不動産会社に詳細を確認しましょう。がけ条例の対象地の場合、買った土地の一部に建物が建てれないという場合があります。購入の前に必ず確認が必要ですし、自分たちの理想の間取りプランがその土地で実現できるかも一緒に考えなければなりません。

また「がけ条例」を緩和するための対策を行わないと、規制を受ける部分に建物を建てることができないということになります。

「がけ条例」を緩和するための対策を行うには多くの場合、多額の費用がかかります。

がけ条例の緩和

次のような場合、「がけ条例」の規制が緩和されます。

■ 擁壁の設置により、がけの崩れが発生しないと認められる場合

■ 地盤が強固であり、がけの崩れが発生しないと認められる場合

■ がけの崩壊により建築物が自重によって
損壊、転倒、滑動または沈下しない構造であると認められる場合

■ がけの崩壊にともなう建築物の敷地への土砂の流入に対して、
 建築物の居室の部分の安全性が確保されていると認められる場合

それぞれどのような内容なのか詳しく説明していきます。

 

擁壁の設置とは

がけ崩れを防ぐため、擁壁の設置を行うことで安全を確保します。

擁壁とは写真にようなかべ状の構造物で、様々な種類がありますが、代表的なものには、石積み、間知ブロック、L型擁壁、重力式擁壁などがあります。

【石積み】     【間知ブロック】

 

【L型擁壁】     【重力式擁壁】

 

擁壁の設置には、高さや範囲にもよりますが、数百万円の多額の費用がかかります。

また、がけ条例の規制を緩和するための写真のよおうな擁壁は、建築士によって安全性が確認されたもの、または確認申請を行って検査済証を取得しているなど、適法に造られたものでなければなりません。

擁壁があっても、劣化がしていたり現在の建築基準法の基準に満たないものは認められません。

 

地盤が強固とは

圧縮強度が高い硬岩盤等のがけで、崩くずれが発生しないと認められる場合。

こちらは地質調査と構造計算をして確認する必要があります。

 

建物の自重で損壊、転倒、滑動、沈下しない構造とは

がけ崩れしても、住宅が壊れたり、転倒、滑動、沈下しないように、建物の下に強固な杭を打つなどの方法が考えられます。

こちらは杭打ちの工事の画像です。地盤調査を行い、専門家による杭打ちの設計、選定を行って十分安全性を確認する必要があります。

 

土砂の流入を防ぐ対策や構造とは

がけと家の間にコンクリートの壁等など土留(どどめ)をして、土砂が流入してきてもそこで食い止めるような構造物を設置するなどの対策です。

▼土留(どどめ)の画像です。

または、建物のがけに面する部分を窓やドア等の開口がなく、壁だけにしたうえで、壁を鉄筋コンクリートでつくるなど、土砂の建物への流入、影響を防ぐなどの対策もあります。

 

がけ条例の緩和するための費用

擁壁や杭打ち工事などの緩和策ありますが、どれを行う場合も費用がかかります。

がけ条例緩和対策は多くの場合、工事費用が数百万円かかります。もし、がけ条例の対象地を購入する場合は、どんな対策をとるのか、費用がいくらになるのかなどを、不動産業者に相談してしっかりと検討する必要があります。駅近の土地を価格的に諦めて、駅から距離のある高台の土地を選んだけど、土地の工事費用を含めたら、駅近の土地と同じくらいだった。なんてこともあります。

 

既存の擁壁が安全でない場合がある

調査の結果、既存の擁壁が安全でなく、がけ条例の緩和対象にならない場合があります。そんな時も対策を行う必要があります。

擁壁の取り壊しや、杭、土砂の流入を防ぐ対策などが必要になるので、見積もりを取って費用を確認しましょう。

こうした工事費用も合わせてその土地を購入するかどうかを判断してください。工事の費用が高額になりすぎる場合は、別の土地を検討しましょう。

 

がけ条例とは|まとめ

最近は大雨や地震で、がけの上の家がすべり落ちたり、下に住んでいた方が上から崩れてきた土砂崩れの被害にあったりしていることが ニュースで報じられています。

「がけ条例」は人の命にかかわる重要な規制ですので、必ず確認する必要があります。

 

不動産売買において、「がけ条例」に関することは不動産会社が重要事項として内容を説明する義務があります。

規制の対象地である場合は基本的に、契約前にきちんとした説明や情報提供が行われるはずです。

しかしこうした決まりがあるにも関わらず、がけ条例によるトラブルが全国で発生しているのも事実もあります。

万が一、がけ条例の対象地を知らずに買ってしまい、トラブルになるということを防いでいただくため、ぜひ「がけ条例」という法令上の制限があるという知識をつけてから土地探しを行っていただきたいと思います。

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